お知らせ

2021/01/122021年に向けて
日頃は弊社製品をご愛用いただき、誠にありがとうございます。

日本や世界の日常を揺るがす疑心暗鬼な2020年ではありましたが、弊社にとっては、T-Craftを創業して丁度20年目の節目の年でも有りました。

ここまで無事やってこれたのも、皆様のお陰と感謝致しております。有難うございました。

新しい年を迎え、より良い仕事をこれからも長く継続してゆく為の様々な工夫や変革を、下記項目に於いて、じっくりと検討し温めて参りました。
わたくし自身の年齢や、この先15〜20年の製作に関わる肉体的負担、特殊で希少な銘木素材、鹿角を扱う特殊な事情を踏まえての、必要不可避なサバイバル戦略とも言えるかも知れません。
幾つかの項目は、既に実行段階にあるものもあり、また事前にご案内の必要がある項目もございます。

折を見て少しづつ皆様にお伝えしておこうと思います。

☆ ☆ ☆
1.WEB環境の整備に関して
20年間、t-craft.infoのドメインを通してお世話になってきたホームページは、1月19日をもって閉鎖になりました。長い間、お世話になりました。
新しいホームページ(及びメールアドレス)は、昨今のスマートフォンでの閲覧にも対応した最新のフォーマットで、以前のものより随分見やすくなりました。
(過去に旧アドレスにメールを頂いた方。昨年途中からメール受信が出来ない状況でしたので、改めて新しいメールアドレスにご連絡下さい。)
銘木素材ページなど、未だ構築中のページもごさいますが、徐々に拡充して参ります。これに伴い、オンラインショップも、取扱アイテムを絞り込みながら各ページを刷新いたしました。
どちらも宜しくお願い致します。

2.製作及び商品展開に関して
弊社では、創業当初から注文製作という形態を取って参りました。お客様やお取引先店舗様のご支持を賜り、また、仕入れに関しても懇意にしてくださる銘木市場や銘木商様、猟師様のお陰様でこれまで何とかやってこれました。商品の需要に応じてスタッフを増員し、アシスタントを含めて一時期は5名の製作陣で制作にあたった時期も有りました。スタッフそれぞれの人生設計もあり、その後彼らが巣立っていった今、事務スタッフ一人と製作はわたくし一人の二名体制です。
年齢的にも間も無く56歳を迎え、身体の綻びもボチボチ目立ち、先の事も考えながら頑張る年齢にもなってきました。
自分の製作能力や素材環境も踏まえて、今後の製作本数(ランディングネット)の縮小や、取り扱い商材の統廃合を進めております。
具体的には下記の通りです。
(既に実施済みの項目も含む)
・オークモデルの廃止
・スペシャルモデルのカスタムオーダー受付廃止(ワンオフモデルへ統合いたします)
・取扱店舗様の大幅縮小
・文具製作販売からの撤退(一部商品を除く)
・釣具アクセサリーの縮小
・他社ブランド商材のお取り扱い開始
などなど。
製作に携わる自分自身の身体に負担とならない範囲での製作環境を念頭に、また、枯渇の一途でどんどん無くなりつつある希少素材の材料環境も踏まえ、2021年以降は、新たな製作販売環境を整えて、皆様のご期待に応えてゆきたいと思います。
また、自身の手から離れた商材につきましては、一部は他社ブランド取扱商品として、取扱いをさせて頂く予定です。

3.価格改定について
弊社の主力商品であるランディングネットは、創業以来、20年間価格改定を据え置きして参りました。ここ数年間は、必要に応じてオプション素材でのアップチャージにより、高騰の一途である銘木素材の需要に対処してきました。
良質な天然素材の枯渇の波は、銘木素材に限らず、特に良質の鹿角を確保することが、近年非常に困難となりつつあります。自然環境の中で得られる天然素材を扱う苦悩をひしひしと感じております。
銘木素材については、特に黒柿や瘤材の枯渇傾向が著しく、値上げという形で近々にオプション価格の見直しをさせて頂くことになりそうです。
鹿角に関しては、特にの小さ目の枝ぶりの良い角が入手し辛くなっており、特に、3〜5歳鹿の二段〜三段角が最近特に入手困難となってきております。
作品対象としては、25センチ内径前後にフィットする鹿角が影響を被り、自ずとそれらのサイズの商品は、数多く製作することが難しい状況になってきております。
40センチ以上の内径にフィットする鹿角は、この20年間で備蓄した素材が未だかなり豊富に手元にあり、あと数年は対応可能と判断しております。
これらの事情を念頭に、稀少素材のオプション価格、及び渓流用サイズのSTAG MODELベース価格そのものは、大幅に価格改定をさせていただく予定です。
詳細な時期や金額については、追って告知させて頂くつもりです。
製作本数もこれに準じて今までより減らさざるを得ないかと思われますが、天然素材で誂える商材の宿命として受け入れ、対処して参ります。

以上、長くなりましたが、この先の限られた製作時間の中で、今後も皆様のご期待に応えられるよう、納品や身体に無理の無い範囲で、出来るだけ長く製作に携わってゆきたいと思います。

今後ともどうぞ宜しくお願い申し上げます。
T-Craft 土屋 真一